煙に巻かれた今月のフランス地方菓子&料理クラス。ピュイ・ダムール!
煙に巻かれた3日間でした(笑)
今月のフランス地方菓子&料理教室は、
*ピュイ・ダム―ル
*パン・デピス
*鶏肉のバスク風
を作りました。
ピュイ・ダム―ルは、Puits d’amour と書いて、直訳すると愛の井戸。
生地で井戸を見立てて、中にカスタードクリームを詰めます。そして表面は砂糖をかけて
焼き鏝でキャラメリゼ。この時の煙がすごくて、目が痛い!
このお菓子は、19世紀に考案された当初は、スグリのジャムを入れていたようなんですが、
今では、杏子ジャムなどを敷き、カスタードクリームを詰めます。今回はアルザスの
クリスティーヌ・フェルベールさんのいちじくのジャムを敷きました。
ピュイ・ダムールという名前は、19世紀、革命が終わって自由な社会になり、
音楽や芸術が発展、サロンも盛んに行われ、オペラなどの観劇も流行り、
通常のオペラ以外に、オペラ・コミックというのも人気で、
このオペラ・コミックの題目「Puits d’amour」からつけたということです。
オペラとオペラ・コミックの違いは、オペラは歌で表現しますが、コミックは、実際にしゃべることによって演じるというところです。
次にパン・デピス。この歴史を語ると長くなるんですが、13世紀、モンゴルノチンギス・ハンが
戦いで持ち歩いていたミ・コンという食べ物に由来します。それがアラブに伝わり、
十字軍がヨーロッパに持ち帰ったのです。
当初は北部のフランドル地方で食べられていましたが、
フランドルのマルグリット王女が、1369年にブルゴーニュ公国に嫁いだことから、
ブルゴーニュに伝わり、今はディジョンの銘菓となっています。マルシェに行くと、
テンパンいっぱいに焼いたそれを切り分けて、量り売りしていたりします。もちろん、
フランドルだった今のベルギーやオランダでも食べられています。フランスですと、アルザスが有名。
パリで購入した、フルーツの宝石、フリュイ・コンフィを飾りました。本来は、焼きっぱなしが多いですが。
料理は、バスク地方のプレ・バスケ。バスクと言えば、パプリカ、トマト、
エスペレットの唐辛子と素材も元気になる色合いのものが多く、]
そこにバイヨンヌの名物、生ハムが加われば完璧!そんなお料理を作りました。
生徒さんの復習写真を、エートル・パティス・キュイジーヌのFBでご紹介しています。